オレと子どもの12日間


立川さんになっちゃんだってばよーーー!!


…困った。本当に困った。

どうすればいい?どうすればいいよ、俺。

ちなみに、母さんに抱き着かれるのなんて何年ぶりだよ。


そういえば、俺が立川さんてことは、やっぱり…。

病室のベッドに寝ている俺を見た。


「優斗なら、大丈夫よ。さっき、お医者さんが診てくださって、幸い、命に別条はないって。もう少しすれば、意識も回復するはずだからって。」


ほっ…。

良かった。どっちも無事なら、立川さんは無事だろう。

「…少しは、落ち着いたかしら?」


母さんが、ゆっくりと手を離した。

「ご家族も心配してるでしょう。お医者さんも、あなたは今のところ大丈夫だと言っていたから、もう帰った方がいいわね。」


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