オレと子どもの12日間
夕飯を食べているときも俺は悶々と悩んでいた。立川さんは、なんでもないように楽しそうにカレーを食べてる。
なんだよ、材料余ってたのかよ。
大好物のカレー、まさかこんなおかわりもドカ食いもできない姿で食べることになろうとはな。
夕飯を食べ終えた後、立川さんが、
「母さん、俺、梓家に送りに行くよ。夜遅くなっちまったし。」
言葉づかいは気になるが、正直嬉しい。なぜなら俺は立川さんの家なんて知らないからだ。おまけに、立川さんほどなりきれる自信がない。
それに…告白も聞けるかもしれないしな。
俺の顔っていうのがいまいち盛り上がらないが…まあいいや。うっひっひ。
そして、俺と立川は家を出た。