オレと子どもの12日間
「…あれ?覚えてないの?ゆうきのこと。私のいとこで、小学生のとき1度優
斗くんとも会ったんだけど。」
「え、そうだっけか。」
全く覚えていない。小学生の頃の記憶というのはなんとも儚い。
「あ、私の実習が終わったら、また家に遊びに来るの。会ったらわかるよ、たぶん。」
そうだといいが…。
「あれ、もうこんな時間。」
時計を見ると、もう12時を過ぎていた。
「明日、朝早いんだし寝なくちゃね!6時半に目覚ましかけておいて!」
そう言うと、立川さんは部屋を出ていった。