未来へのボール*FALL*
「監督っ。病院に行かせてくださいっ!」
「……あぁ。勿論だが。
バスケはチームプレーだ。
チームメイトにも
抜けることを話してこい。」
「………はい。」
この時のあたしは、何も無かった。
「……皆。ごめん。」
ただ、謝罪することしか出来なかった。
「……何がごめんなの、ラル。」
あたしが頭を下げたまま
沈黙が沈黙が続く中、スイがソレを
破るかのように言葉を発した。
………ホントに。
何が"ごめん"だよ、あたし。
そんなの…あたしにも分からなかった。
「あたし、後半戦には出られない。」
この時言えたのは、これだけだった。