未来へのボール*FALL*
椿がラルに聞いた。
椿がラルに向ける表情は
俺に向ける表情とは
比べ物にならない程暖かいものだった。
「まぁ、マネージャーだけどね。」
「そっか…。」
椿は、
ラルの過去を知っているのだろうか。
それ以上、ラルに質問をしなかった。
そして突然、とんでもないことを言う。
「あたしもバスケ部入るっ!!」
「…え?」
ラルは目を見開き、驚いた様子。
「いや…アヤメ?モデルは?」
「モデル?あぁ、あれ?
あたしの撮影気紛れだから。
サボっても全然大丈夫っ!!」
気紛れ…。
なんっつー適当な奴。
「でもアヤメ…事務所とかは?」
「大丈夫。そう言う条件でやってる。
それよりあんた、入部届け頂戴。」
お前…って…俺だよな。
「今持ってるワケねぇだろ。
明日まで待ってろ。」