未来へのボール*FALL*
「キャハハッ!ねぇアヤメぇ?
マリはどうしたのぉ?」
「かぁわいそぉ。
マリにも捨てられたんだ?」
「まぁ仕方無いよねぇ。
だってあんたホントに邪魔だもーん。」
うるさい。うるさい。うるさい。
マリが居なくなって、
学校は前より一層地獄だった。
《バシャッ》
「……っ……。」
ポタポタと、あたしの髪の毛から
水滴が滴り落ちる。
「あ~ごめぇん。滑っちゃったぁ。
でも良いよね?暑そうだったし?」
ナホは、ニコニコとあたしに言った。
顔はずぶ濡れ。髪もずぶ濡れ。
鞄もずぶ濡れ。制服もずぶ濡れ。
……何なの、本当に。
あたしは、学校を早退した。
疲れた。着替えたい。寝たい。