未来へのボール*FALL*

ライ君はあたしの言葉を聞かず、

ラルの所に行ってしまった。


2人で何を話しているのかな。

何やら、ライ君の言うことに

頷いている様子のラル。


途端、

ラルとライ君があたしの方を向く。

………嫌な予感。


「アヤメ、おいで?」

優しく、あたしに言うラル。


「おいで?」って…一瞬、

あたしは犬か。って思ったけど、

ラルがあたしを見る目は

凄く優しくて。何も言えなかった。


不思議と、自然に足が動いていた。


行きたい。あの場所に。

あの人達がいる所に。

あたしも、行ってみたい。


「よっし!じゃあやるか!!」

ライ君の言葉を合図に、

バスケが始まった。






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