未来へのボール*FALL*
「この学校で…って、無理でしょう。」
まず、学校が違うじゃないか。
それに、たとえここに来たとしても
きっとまた同じようなことが起こる。
「転校すればいいじゃんよ。」
当然、といった表情でライ君は言った。
「だから、無理だってば。」
そんな簡単に
出来るワケがないじゃないか。
「なんで?」
「無理だから。」
「ちゃんと理由を教えてよ。」
ラルはしつこくあたしに聞いてくる。
なんでそんなに知りたいの?
不思議で仕方がない。
「あっちの学校に、
仲が良い友達がいるの。
だから、無理なの。」
仲が良い友達…か。
『キャハハッ!』
『うわ、キモいんだけど。』
『あんたマジウザい。
消えてくんない?』
鮮明に頭に浮かんでくる、
ナホ達のあたしへの容赦の無い暴言。
表情。
仲が良いなんて…吐き気がする。