未来へのボール*FALL*
「………え?」
真っ先に疑問の声を上げたのは、
あたしよりも背が小さめの、
ランだった。
あたし達4人の前に立っているラルは、
やはり眉を潜め、
悲しげな表情をしていた。
「本当に、ごめん。
最後の最後の試合なのに…
あたし、行かなきゃいけない。」
何度も、何度も
あたし達に頭を下げてくるラル。
……止めて。止めてよ。
ラルに、そんな姿しないでほしい。
「………大丈夫。
あたし達に任せて行きなよ。」
見ていられなかった。
必死にあたし達に頭を下げるラルが。
苦しんでいるラルが。
見ていられなくて、
あたしは言ってしまったのだ。
「ラル。行って良いよ。」