~桜花学園~
~第一章~
始まりの二人
あれは、小学校1年生の時だった。
お父さんがお母さんじゃない人と歩いているところを見た。
そう。私は、お父さんの「浮気現場」に遭遇したのだった
私は、頭の中が真っ白になった。
全く分からなかった。
私は、無意識に家に走り出していた。
早く、お母さんに知らせないと…。と思っていた。
そして、気が付いた時にはもう、お母さんにお父さんのことを言ってた。
その後のお母さんは今にも泣き出しそうな顔で、
『もう、あの人と一緒には、いられないのね……』と言った。
何も言えなかった。…というより、なにがなんだか、分からなかった。
ただ、唯一感じたのが、
どうして一緒にいられないの?
どうしてそんな悲しい顔をするの?
ねえ、私、何かした?
……くらいだった。
その後、お父さんとお母さんの正式な「離婚」が決まった。
お母さんは、毎日毎日泣き続けた。
そんなある日、お母さんが私に言った。
『おばあちゃんの所へ行きましょう。』
それから、私の人生は
大きく変わった……。