新撰組刹那綴-霞草-
「おいおい。
その辺にしとけよ総司。
相手は女だぜ?男の俺でも
お前の毒舌は
結構刺さるんだからよぉ」
「原田!………さん」
いつの間にか
沖田の背後に立っていた原田は
あははと声を上げて笑った。
「嬢ちゃんの呼びたいように
呼んでくれよ。遠慮なんて
いらねぇから」
「なんで僕が文句をいう相手を
気にしなくちゃいけないんですか。
日夜色ボケしてる原田さんに
言われたくありません」
「んだと?このやろ!」
「うわっ、頭がぐしゃぐしゃに
なるじゃないですか!
やめてください!やめろ!!」
ああ……。
沖田が原田さんに髪をぐしゃぐしゃ
されてる。
何となくわかったぞ。
この二人の力関係。