bloom flower story


時は戻って、廊下側の二人は・・・・

「だから無理ですって・・・・!!」

いまだ、行く決心のつかない咲夜がドアの前で騒いでいた

「大丈夫だって。会長も鼻血出しちゃうほど、かわいいから」

「こんなので、鼻血なんて出しませんって!!」

こんなのが10分ほど続いたのだった





廊下がうるさくなった頃、残りのメンバーたちは・・・

「この血の付いたカード拭かないとな」

会長の手札を奪い取り、きれいに拭き始める秋兎

「ティッシュ足りる?」

隣の五月が、覗く

8枚くらいのカードが、すべて真っ赤だ

「うわ、汚っ」

五月が生臭いにおいを嗅いだのか、鼻をつまんで遠目で会長を見る

「だから、兵す・・・・・」


「私のせいじゃ、ありません」

言われる前に、言葉の鉄槌を下した兵助

しかも、冷たい目線付きで

「ひま~  早く帰ってこないかな。咲夜ちゃん」

窓のほうを向いて、帰りを待つ猫のような表情をする綾都だった

「~~~~~~~!!!!!」

「ん?咲夜ちゃんの声だぁ~」

ドアのほうを向いて、行こうとする綾都

「本当か?」

秋兎が、手を止めて立ち上がる

「やれやれ」

五月までドアのほうに向かう

「私も見てみたいな・・・」

という風な感じで、会長以外立ち上がった

「じゃあ、おれも・・・」


「「「「「会長は鼻血でもとめてて下さい」」」」」

「はい・・・・」

ショボンとした顔で、鼻にティッシュを止め始めた

ついでに言うならこれでもう4回目だ

「では、開けてみますか・・・」

五月の一言で、ドアが開いた



< 33 / 48 >

この作品をシェア

pagetop