bloom flower story
友達
教室に入ると、出席番号順に並べられた真新しい机がきれいに並んでいた
自分がこれから使う机を見つけると、荷物を降ろし脇のフックにかける
「初めまして」
横を向くと隣には、まるで日本人形みたいな女性生徒が座っていた
可愛い・・・・・!!
そう思うと、唐突に質問された
「あなたって、木下 咲夜さん?」
「そうですけど・・・」
「やっぱり!! あなた、絵画コンクールでみたことあると思った!」
・・・・すみません。覚えてません
必要なこと以外は、脳内消去してしまう私
「これからも、よろしくね あたしの名前は、神谷 杏」
「うん・・・よろしく・・・」
ぎこちない笑みを彼女に送った
本当に、覚えてなくてごめん
そう、心の中で謝り続けた
けど、杏ちゃん。かわいいな
そう思いながら席に着いた
ガラッ
「ほら、席に座れ 出席と自己紹介をするぞ」
いきなり、クラスに入ってきたのはサラサラした髪をしてよく見ると一般的に言う「イケメン」だった
髪は少し茶色で、鼻も高くて、目も大きい・・・
さらにいうと、身長も高い 178cmといったところか・・・
周りにいる女子は、先生を見てうっとりしている
そんなにかっこいいかな・・・?
「えっと、先生の名前は土井 龍といいますっと」
「はい、それでは出席をとります。大きな声で返事をしてください」
「斉藤 春草」 「浦西 海」 「松田 晃平」・・・・・・・
なんか、私のクラスは男子が多いらしい
あたりを見渡すと確かに、男子7割 女子3割
「木下 咲夜」
「はい」
名前を言われた後、私はずっと窓の外を見ていた
最後まで先生が言い終わる
「自己紹介を始めるぞ~」
「出席番号の早い順から・・・秋山!」
「はい」
そういって、立ち上がり趣味・特技・好きなもの・・・など言っていった
どうしよう・・・緊張してきたよ~
そんなことを思っていると、隣の杏ちゃんが肩をゆすってくる
「咲夜!! 自己紹介!!」
「あっ、はい!! 名前は、木下 咲夜 趣味は、絵を描くこと。特技はなし
よろしくお願いします」
少々、ぎこちなく紹介を終えると深くため息をついた