STAR QUEST
星が瞬く夜
☆☆☆☆☆
星が瞬く、ある日の夜。私は、その夜空の下にいた。
そして、先にある小さな影を見つめていた。
ーグシャアッ、グシャッ!
「に…ぃ…」
その影の正体のせいか、
怖くて、どうしようにも止められなくて、声が震えた。
「にぃ……」
初めて味わった絶望。
それが、こんなにも辛いとは…思わなかった。
「にぃ‼やだっ、にぃっにぃっ‼」
私はその絶望感に耐えられなかったんだろうか?
無我夢中で、『にぃ』と、愛しい兄の名を呼んだ。
すると…
「愛してるよ…ウト」
兄の振り向いた姿は、
母と、父の千切れた頭を掴み、不気味に笑っている姿だった。