STAR QUEST
☆☆☆☆☆
あれから、目で見れば分かるほど彼らの攻撃は、ダークネスマジックに向けられた感情が籠っていた。
「おーりゃっ!」
サッ
「ちっ、また避けられたぁ!」
ー…“焦り”。
「ライ、そっち!」
「えぇ、分かってるわよっ!」
ー…“怒り”。
「フラン!」
サッ
「っ…ダメだ避けられる!」
「もっと近づきなさい!!」
そして、“恐怖”と“排除感”。
何故、この人達は、ダークネスマジックと言うやらのモノに、これほどの感情を抱いてるんだろう。
…それほど、ダークネスマジックは恐ろしい物なのだろうか。
「これだから、新聞を見ないお子様は嫌なんだよぅ」
久しぶりに聞いたその低い声に、驚いたバンリはすぐさま下を見た。
見れば、白虎が呆れたような表情をし、冷たい水色の瞳はバンリを見ていた。
「…あんたが喋るなんて珍しいじゃん」
「他人に聞かれなければ、アタシだって喋るわよ。今、あの三人達、遠くにいるし。なんか計画たててるみたいよ?」