STAR QUEST
「…アイツは、バンリさんはどうしてる?」
「確か…バンリちゃんなら、町で軽くお散歩してると思うけど。
それか、もう家に帰ってるかも。あの子、寮希望してなかったから」
「…そうか。有難う」
「どういたしまして」
ライはニッコリ笑うと、出て行った。
「……ダークネス…マジック…」
俺は、横になり、すぐ浮かんではすぐまた消える嫌な記憶を、何度も思い返していた。
☆☆☆☆☆
side banri
「はああああああ~つっかれたあ」
あたしは、外はもう真っ暗、夜の道を一人歩いていた。
そして今日の戦いを思い出してみる。
“…お前に入学と言う言葉はねェぞ”
「にへへ…でも、もう入学しちゃったよ」
残念だね、フランさん。
あたしは心の中で少しフランさんを侮辱した。
いや…だってあれは、にっくったらしいフランさんが悪いんだし。
…でも、まあ…入学して良かった。本当に。
これで…ようやく、あいつを探す方法が一つ増えたのだから。
「…ふぅ」
あたしはそこら辺にある木に寄り添った。