STAR QUEST

☆☆☆☆☆

「貴方には、生徒になった自覚が足りないんじゃないの」

…なんでこんな事になるやら…

「大体ねぇ貴方はAクラスの生徒なの、ちょっとは恥を知りなさい!!」

…あたしにも分からない。

「ああもう、しかも私服で来ちゃうし、ちゃんとした制服、私は貴方の家に送ったわよ!?」

…ただ一つ分かっているのは、

「ねえ、ちゃんと聞いてるの!?」

この人が、妙に胸元を強調して来ると言う事だけ。

「まあまあ、先生?今日は大目に見てあげましょうよ、ね」

すると、さっきからあたしの隣にいたライトさんがようやくしゃべり始めた。

「ライトさんはあまいのよ、貴方も生徒会長なんだからちゃんとしつけしないとダメでしょ」

…しつけって。あたしは犬か。

猫の方が好みなんだけど。

「そうですけど…」

そうなのかよ。…流石に、生徒会長にはしつけの権限は無いんじゃないの。

「ほら、バンリさんも遅れた理由言って。そしたら先生も分かってくれるから」

分かってくれる…?寝坊をしましたで?

いや、絶対無いな。

…はあ。でもここは嘘を付いてでも分かってもらうしかないな。

その方が面倒事も早く終わりそうだ。
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