STAR QUEST
「え~バンリちゃん酷いぜ~」
ふん、うっせ。
「ちょっと、レズ様の自己紹介ちゃんと聞きなさいよ!!」
あー…
出ーたーよ、見なくても分かる。
この凛とした声。正体は、あの鬼婆しか…
「誰が鬼婆よ!!」
「ヒッ」
「まあまあマイちん。ぺルのお気に入りにそう怒ってやるなあ」
「うッ…」
お!!あの、鬼婆が怯んだ…
「…うう」
「ふっふっふっ…苦しゅうないぞよ」
………これほど鬼婆を怯ますとは…鬼婆だよ?あの顔厳つい鬼婆なんだよ?
なのに…
…ぺルさん一体何者…?
あ。てかお気に入りってなんだよ。
「なあんだ。バンリちゃんもう二人とは知り合いだったの?じゃ、自己紹介しなくていいわねえ」
「え~「はい」」
あたしはまたレズさんの声を遮った。
「ちょ~酷い~」
無視無視。
あたしはそっぽを向いて、口を尖らせた。