◆今夜君を誘拐します◆
―――・・10時
寝るのはいつものように遅い。
それもこれもお姉さんたちのせいだ。
どいつもこいつもこんな感じで。
嫌になる。
こんなんなら引き取られない方が
ましだ。
そう思うときが多数ある。
「誰か、私を誘拐してくれないかな。」
ふいにでたその言葉。
本当に自然なことだった。
だけど、その瞬間に閉まっていた窓が
いきなりあいた。
「きゃっ・・・!!」
風は吹いてないはずなのにっ!!
何で・・・っ?!
「・・・んだよ。」
え?・・・・
そこには黒い服に身を隠す
男の人がいた。