未来へのボール*WINTER*

………サクト先輩が。

サクト先輩が、

あんまり優しく笑うから。


「………はい…。」

口が勝手に、返事をしてしまった。


「……。」


「……。」

あぁもう。早く離して。


「………マジで?」


「……………ま、マジで、です…。」


「…ホントに、良いの?」


「………何なんですかもう…。」

あたしが死ぬ前に離れて欲しい。


「ラル、俺の彼女?」


「…はい。」


「俺、ラルの彼氏?」


「…はい。」

…………。


「…………ホントに良いの?」


「良いですから1回離れて下さい‼︎‼︎」


《ドンッ!》


「ゔおΣ(゚д゚;)⁉︎」


「……あっ。」

ちょっと強く押しすぎたかも。




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