未来へのボール*WINTER*
『……ラル。』
「……。」
何で、かな。
『ラル。』
何で、こんな時、こんな所で。
あなたを思い出すんだろう。
「………、…。」
あなたを思い出すだけで、
乾いた瞳に涙が滲むのは何故だろう。
「…………。」
まだ、あなたはあたしの心に居るのか。
あたしの心が、消えさせないのか。
あたしがあの人を避けるのは
何故だろう。別に接触しても
まずいことなんてないのに、
あたしはあの人と会うことを避けてる。
あの人の、何が怖いのか。
それさえも、あたしには分からない。