未来へのボール*WINTER*
「……そう?」
「そうよー!部活どうしたの?」
黎ちゃんにはちゃんと言っておこう。
「…………………辞めちゃった。」
「へぇー…。」
「………。」
「………。」
「………。」
「…………え。辞めちゃったの?」
ワンテンポ…いや、
ツーテンポくらい遅れて
黎ちゃんはあたしに聞いてきた。
「うん。退部届も出してきちゃった。」
「あらまー…。」
黎ちゃんの、こう言う所が好き。
「辞めちゃったなら仕方ないなー。」
ホラ、深く詮索しないから。
「でも今度は、
ちゃんと辞める前に言いなさいよー。」
「うん。」
もう、入ることはないと思うけどね。