未来へのボール*WINTER*
「ラル。安心しろ。俺は死なねーから。」
ライは、笑ってあたしに言う。
笑って、言うんだ。
「……お父さんと、お母さんのこと…
聞いたんだよね…?」
「ん?あぁ。聞いた。」
口角が、上がってる。
「……、あの……。」
謝らなきゃ。
許されるなんて思ってない。
……いや、
ライなら許してしまうかもしれない。
だって今。
あたしに笑って見せてる。
「ご…ごめん。ごめん、ライ…。」
謝らなきゃ。謝らなきゃ。
じゃないと、あたしが…
…………"コワれて"しまいそう。
「……ラル。」
「…。」
名を、呼ばれる。
あぁ、言われる。