未来へのボール*WINTER*
Ⅸ 未来へのボール
〔side羅琉〕
《ガラッ》
「おいラル。」
「うわっ∑(゚Д゚)⁉︎部長だ!」
「ん?お、曽根田。ラルどこだ?」
「あ!そうなんですよー
今日席替えしたんですよー
良いでしょーうへへ( ^ω^ )。」
「…うへへ、は止めておけ。
で、ラルは何処に居るんだ?」
「ラルは廊下側の席の前から2番目…
あ!ホラアレ!
あそこの席で音楽聴きながら
机に突っ伏してるのがラルです。」
「ん?あぁ、アレか。サンキュ。」
「いいえー(あぁ、リア充め)。」
「おいラルー。」
「…。」
「おーい。」
さらり、と前髪を遊ばれた気がした。
「寝てんのか?」
寝てません。
イヤホンして、音楽聴いてるけど
ミツとサクト先輩の会話は聞こえてた。
ただ、少し目を閉じて、
体を机に預けて喋らないだけ。
寝てません。決して。
「オラ、起きろ。」
「ゔっ…。」
軽く前髪を遊ばれていただけだったのに
軽く頭を掴まれた。
頭を掴むって…どうなの。
軽くアイアンクロー掛かってたし。
とゆうか相変わらず手、大きい。
「…サクト、先輩。」
重たい体を起こして、イヤホンを外す。
「おう。帰るぞ。」
「…はい。」
サクト先輩は、優しく微笑む。