年下の君

見られたくなった人に
見られてしまった

愛佳先輩は
走って屋上から逃げた

「待って」
追いかけようとしたが

「行かないで」
女が俺の腕を強く掴んでいる

「離せよ」
腕を振り払った


「私諦めないから。どんな手を使っても直樹くんを手に入れるから」

そう言って出て行った


なんか嫌な予感がした――

俺は学校中を探した
最後にたどり着いたのは
愛佳先輩のクラス

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