あの恋以上に…
え…。もしかしてバレてる?考えごとって…。
レオのことかな。本宮くんってあなどれないかも!

あの後、準備をすませて本宮くんの部屋に行き、今に至る。

「あの~…。まだ?」

「ごめん!またせて!!」

急いで出てきたせいか、髪がボサボサになっていた。
なんだか可愛く見えた。

「本宮くん、髪ボサボサだよ?」

「えっ!?マジ?うっわー。なんか恥ずかし…。」

なんか意外だなー。本宮くんってクールだと思ってたけどこんな乱れることあるんだなあ。
でも、ギャップかな?可愛いなって思ってしまう。

「あ、柚木行こーか!」

「え、あ、うん。」

本宮くんはなんか違うんだ…。レオとは違う。
レオはクールでかっこよくて…本宮くんみたいに可愛いとか思うこともぜんぜんなくって…。

なんだろう。本宮くんといると、レオのこと思い出すことがあまりない…。

思い出に…レオを思い出にできそうだって思う。

「柚木ってさ、もう玲夫とは付き合ってないの?」

え…?レオと付き合ってたの…知ってるんだ。そりゃあ、レオと同じバスケ部だったもんね。
まさか、そんなことを聞かれるなんて思わなかった。

「付き合ってないよ。付き合ってたの知ってたんだね。」

「まあ…、レオから聞いてた。今でも好きなの?」

「…好き…かな?よくわかんない!!でも、早く王子様に出会ってレオのことを思い出にしたいなーって思うけど…!」

「…。」

?本宮くん?いきなり黙ってどうしたんだろう。

「あのさ、柚木。…俺と付き合って?」
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