girls-光に背いた僕等は-
“なんで”って言う前に
樹梨は「てか、」って
「アイツ等なんなの
あんた顔面、傷だらけ」
“ヤキ入れ”ってのは
悔しくて「別に」って
そっぽを向きながら
顔をぬぐう
「てか、姉ちゃんこそ何なの?
古い漫画みたいに
キザに出てきて名乗ってさ」
「え? 面白かったでしょ」
ニヤッと笑う姉ちゃん
確信犯とかマジ
姉ちゃんらしいわ
でも、
「充先輩にやり返されてたら
どうするつもりだったん?」
「いや、負けないから
あんな"しゃしゃり"には」
「どっから来んだよ
その自信は」
「こぶし」
躊躇(ためら)いもなく
言ってのけた姉ちゃんは
サラッとした金髪を
耳にかけて微笑む