vampire*love2
「森…」



掠れた声で、熱い視線で俺を求める彼女はどこまでも美しく

どこまでも艶やかで

どこまでも儚げだった




グサリと甘い痛みを首筋に感じ


自分の血の匂いがあたりに充満する



俺はなめらかな彼女の髪に指を通し



彼女は俺の肩にすがりつく



まるで寄り添うようで



お互いの存在をただ確かめ合うようで




俺たちの繋がりが不安定なことに変わりはなかった


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