夢 -Yume-
「夢乃~?ちょっときて~」
下でお母さんの声がした。
喧嘩するけど大好きな優しいお母さん。
大学行くのも全力で応援してくれた。
家計はあまりいい方じゃないけど
笑顔で背中を押してくれた、大好きなお母さん。
「はーい」
「あんた今日仕事??」
「ううん、バイト今日はないよ?」
「あ、じゃあ買い物頼んでいい?
お父さん、もう帰ってきちゃうから急いでね!」
「分かったけど…何かってくるの?」
「はい!これみて買ってきて!
じゃあ、急いでね!」
と、渡されたのはノートの線が入ったいびつな形の小さい紙。
破りとって書いてたんだろう。
こういうとこちゃっかりしてるよ…この人は…。