瞳の住人
天気がいいのでつい公園に行ってしまったこと。そこで見知らぬ男にであったこと。男は動物をあつかいなれている感じで、ボクはすぐにつかまって、動きを封じられ、首のところに注射をうたれてしまったこと。しばらく意識がもうろうとしていて、気がついたときには人間の言葉がしゃべれるようになっていたこと。

「その男って何者なの?」

ショウコちゃんもやっと状況がのみこめてきたようで、いつもの明るい元気なショウコちゃんにもどっていた。もともとボクらはとってもなかよしなんだからあたりまえだと思うけど。

「この近所では見たこともないし、嗅いだこともない匂いをしていたよ。何日もお風呂にはいっていないみたいで体臭がすごいんだ。目もうつろだったしね。ただ、復讐してやるとか、日本中をパニックにしてやるっていってたよ」

ショウコちゃんは話を聞きながら、ボクの頭をなでてくれた。とっても気持ちがいい。



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