紅蓮の鬼






「は?」


思いもよらない発言に、こぼれ出た言葉。


俺はハッとして口を塞ぐ。


メオト?


え、メオトって『ふうふ』って漢字で書いて、メオトって読むあのメオト?


俺は目を見開く。


驚きすぎて。


意外すぎて、息をするのを忘れるくらいに。


「……そういうことだ」


淋はそう言うと、俺を見て口角を上げた。


ちょうど月の光が淋を照らす。


――……え…エロい…


俺は淋のその妖艶な笑みを見て、頭から脳ミソが飛んでいきそうだった。






< 187 / 656 >

この作品をシェア

pagetop