紅蓮の鬼
「は?」
思いもよらない発言に、こぼれ出た言葉。
俺はハッとして口を塞ぐ。
メオト?
え、メオトって『ふうふ』って漢字で書いて、メオトって読むあのメオト?
俺は目を見開く。
驚きすぎて。
意外すぎて、息をするのを忘れるくらいに。
「……そういうことだ」
淋はそう言うと、俺を見て口角を上げた。
ちょうど月の光が淋を照らす。
――……え…エロい…
俺は淋のその妖艶な笑みを見て、頭から脳ミソが飛んでいきそうだった。