紅蓮の鬼
「どうだ、要」
ふと後ろで淋の声がした。
やった!
休憩のチャンス!!!
かと思いきや、淋からの悪魔のような発言。
「駒繋、そうたの相手をしてやれ。手応えがないようなら殺しても構わん」
エェェエェ!!?
こっ、殺!!?
「合点!」
駒繋が元気よく言って笑う。
ニヤリと勝ち誇ったような黒い笑みで。
ちょ、ちょ、ちょちょっ!!?
「おォゥら行くよ、兄ちゃんッッ」
声と共に駒繋が一気に距離をつめる。
「!」
ニヤっと笑って、駒繋は俺の腹部狙って拳を作る。
-----ガツッ
俺は咄嗟に飛んできた拳を掴む。
「!!?」
そんなことをされるとは思っていなかったらしく、駒繋は目を見開く。
その一瞬できた駒繋の隙。
俺はそのままガシっと着ている着物をつかんで、無理矢理背負い投げのようなものをした。
-----ドタァンッ
派手な音がして駒繋が地面に叩きつけられた。