紅蓮の鬼


「…身の程を知らしめましょうか?」


淋を見た駒繋が言った。


彼女は俺の前にいるので駒繋の顔がハッキリと見える。


…また目が青くなってる。


それになんかピリピリしてね?


「いや、いい」


「しかし、」


「構わん。じゃぁ、行くぞ楓太」


淋が俺を呼んだ。


そして歩き出す。


が。


先を行く淋がピタリと足を止める。


「要、駒繋、」


二人の目を見て名を呼んだ。


「助かった」


淋はそう言ってスタスタと彼女の家に向かった。








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