紅蓮の鬼
「とりあえず今日は話だけだ」
ワタシは幼い頃に使っていた洞窟に足を進める。
「んじゃぁ、実際に体動かすのは明日ってことか?」
「うっわー!!!なんだここ、すっげぇ暖かー!!!」
「あぁ」
千秋が洞窟に入った途端に子供のようにはしゃぐ。
「「………………」」
それをワタシと楓太で見る。
「なんでこんなにあったけーの!!?すっげぇスゲェや!!!」
千秋の目がキラキラしていた。
洞窟の中は外よりも明るい。
白い岩が月の光を色んな角度で反射しているからだ。
「千秋、いつまではしゃいでいる」
これから千秋の潜在能力のことについて言おうとしても、本人がいない。