紅蓮の鬼

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それから二週間が経った今でも、千秋の力はいまだ不明だった。


連れてきた楓太には、ワタシと千秋が修行をしている間、食糧の確保を任せた。


「……今日も魚かよ…」


千秋がげんなりした表情で言った。


「しょーがねーだろ?兎とか猪とか滅多に見ねえんだから」


「食えるものがあるだけでも有難く思え」


ワタシと楓太がそう言うと、千秋は口を尖らせながらも何も言わずに魚を食べる。


「……けどやっぱ流石に5日連続は飽きるな…」


楓太が息をついた。





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