紅蓮の鬼
「さぁ?」
たっぷりと間を置いた後に淋が言った。
「嘘でしょ!!?」
「嘘じゃない」
彼女は鬱陶しそうに顔を歪めた。
なんて話をして歩いているうちに日は暮れて。
オマケに雪まで降り出して。
だけど俺らは運よく、誰もいない廃墟になった古ぼけた家を見つけた。
「今日、野宿だったら絶対死んでた」
俺はそう言って、淋が出したオニビで体を温める。
ほどよく体が温まったところで、俺は腹が減ったので何か食べ物を探しに出る。
淋も出て、俺とは別の場所へ行った。