紅蓮の鬼

...side淋




楓太はワタシの襟を無理矢理剥ぐって、首の付け根あたりに噛みつく。


「っ」


なんの躊躇いもなしに。


ジンジンとする鈍い痛みが熱を持つ。


鼻につく鉄のような匂いが充満した。


そして、首から鎖骨へと伝っていく液体の感触。


「……っ…」


正直、自分の血を吸われるのはいい気分じゃない。


寧ろ辛い。




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