紅蓮の鬼
「二つ目は〝鳥鬼〟」
「…ちょうき……か。…なんかチョッキみたいだな!!!」
ニカニカと笑う南を見て、ワタシは失笑した。
「な、何で笑うんだよ?」
心外だったらしく、不服そうだ。
「ワタシが幼い時、南のように鳥鬼の方々に言ったことを思い出してな」
「え……マジかよッ!!!」
南はぎゃあぎゃあと哄笑する。
「で、そのあとどうなったんだ?」
ヒイヒイと涙を浮かべながら聞いてくる。
「当然大目玉を食らって2年間、鳥鬼のある屋敷の侍女として嫌々働かせられた」
それを聞いた南は更に笑う。
「そんなに面白いか?」
ワタシは少し呆れ気味に言う。
「お前のことだから、簡単に想像できるんだよ」
笑いながら言う。
「どうせ、色々やらかしたんだろ?」
ニヤリと笑って言う。
「……まぁ…」
ワタシがそう言うとまた笑い出した。