紅蓮の鬼
「てかお水、アンタこっちに知り合いいたのね……本当に」
心底驚いた、とポーン姉さんの顔に書いてあった。
「姉さぁん、少しはかよちゃんのことも信じたげて」
イヴァルは俺を指し「ほら、今にも泣き出しそうな顔してるぅ」と笑いを堪えながら言う。
「黙れラード」
「あら、新しいの出てきたわね」
「ボクは全然嬉しくないけど?」
「喜びなさいよ、肉の分際で」
「!!?」
イヴァルが固まる。
そしてポーン姉さんの言葉を聞いて俺は、半目になる。
――また始まった…
「………………………」
息を吐いた。