紅蓮の鬼
下から上がって来たのは、運良く淋だった。
「………………」
――…って、あれ?
結界張ってんじゃなかったっけ?
空木が、結界は雷の……云々…って言ってたよな?
「…………………」
俺はバシバシと瞬いた。
――なんで淋がここに?
なんて思っていると、淋が俺の方に倒れてきた。
急に淋が倒れて狼狽するも、こんな場所じゃ色々よく分かんないし、見つかったらヤバイし。
俺、今なんでかイヴァルに貸してもらった指輪、外してるから。
取り合えず指輪をはめて、淋をお姫さま抱っこして、このダンジョンを脱出する。
――まさにマリ男のパターンだ!
俺がマリ男で~、淋が桃姫~♪
ルイー爺は空木かなぁ…。
んでも、空木はワリ男でもいけそうな希ガス……。
テレッテ テレッテッ テ♪
――……って、何をしてんだ俺は