紅蓮の鬼
-----バァンッッ
本日三回目の銃声が聞こえた。
「!!?」
微かに香ったのは淋の血の匂い。
だけど空木には、血の匂いはしたけど誰の血なのかは分からないらしく、気にしていない様子だった。
ふと、ゾクリと背筋が凍った。
俺はバッとドアの方を見る。
だけど何にもない。
――…な……
なんかすっげー嫌なことが起こりそうな気が。
それより俺はさっきのことを空木に伝える。
「紫苑は姐サンのトコに行って」
「なんかあった?」
彼は暢気に首を傾げた。
「彼女の血が流れた」
「!」
それを聞いた空木は目を見開き、この部屋を出ていった。