紅蓮の鬼

...side楓太



「甘ぇよ、兄ちゃんッッ!!!」


楽しそうな少年の声と共に、俺の右頬に激痛が走る。


-----ドゴォッ


「がっ!!?」


殴られて近くにあった岩壁に激突する。


「…う……」


さっきの衝撃で傷が出来たらしく、おでこの左から汗と一緒に血がボタボタと滴り落ちる。


「いっ…てぇー」


俺は目に入らないように血をぬぐい、右頬をさする。



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