紅蓮の鬼


「………………」


淋が黙る。


「………………」


「………………」


「………………」


「……え、マジでラブレターなの?」


俺は目を点にした。


「あんなに?」


空木が呆気にとられたような表情を浮かべ、淋が頷く。


どうやら彼は淋の書斎を見に行ったようだ。


「え、なんで?なんで?」


「あ、分かった」


空木が「閃いた!」という顔をする。


「この前ので危機感覚えたから、強い鬼をたくさん淋に産ませようとしてる!」


「え、マジで!!?」


淋の方を見ると、黙ったまま頷いた。


「つーか、空木スルメ臭いわっ」


「あっはっはっはっはっはー☆」




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