みんなの恋~short stories~
1.“love” 甘えた男子×真面目女子



*“love″





「浜野ぉー早くー」

隣でグダグダうるさいのは
同じクラス、そして彼氏である斎藤。



「あと少しなの、ちょっと待って。」


あたしはまだ委員会の仕事が残っている。
先生が委員長であるあたしに仕事を押しつけたんだ。

イラつく。
でもまあ怒っても仕事は終わらない
という事で黙々と仕事を進めているー
のに。


「浜野ぉー」

…うるさい。


目で叱ると黙ったけど、


また

「見て見てーこれ、ハル」
と斎藤んちの犬をプリントの端に書いたり



「浜野ー、校長の真似。似てる?」
と変顔なのか、校長の顔のつもりなのか分からない顔を見せてきたり、
邪魔してくる。



「聞いて、浜野…
「斎藤」


再び話そうとした斎藤の言葉を遮りあたしは話しかける。


「本当にあと少しだから静かに待ってて。ね?」


静かに、諭すと斎藤は
「うん…」
と大人しくなった。
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