緑色のボール~コスモスに誓う甲子園~
俺は流嘉と体育館裏に来た。
『話しがある。』
「ん?」
俺が真剣な表情をしたから流嘉は何かを感じたのか、
不安げな顔をする。
『俺、11月には大阪に引っ越す。
10月後半からは、引っ越しの準備とかであんま学校にも…来れない。
だから、流嘉と同じ高校に行けないし
卒業式も出れないかも。』
なるべく短めに話したつもり。
流嘉は今にも泣きそうな顔をしていた。
「そんな…うち、修一ともっと一緒にいたいよ。
うちも大阪行く!」
『駄目なんだよ、もう。ゴメン。』
「何でよぅ…離れたくない、一緒の高校がいいよぅ…」
流嘉の目からは小さな雫が次々と落ちる。
彼女を泣かせるなんて彼氏失格だな。
ゴメン、流嘉。