緑色のボール~コスモスに誓う甲子園~
もう帰ってしまったかもしれない。
流嘉は県大会を見に来てくれた。
勿論俺の為ではないだろうけど、夏休み中に顔を見れた事が嬉しかった。
『流嘉!!』
俺は流嘉を見つけた。
名前を叫んだら流嘉がこちらを向く。
「修一?」
流嘉はキョトンとした顔で俺を見る。
『俺…お前に言いたい事があんだ。』
「なに?」
『俺…お前が好き。今日は負けちゃって格好悪ぃ姿見せたけど、
俺ら、またやり直そう。』
そう、俺と流嘉は中一の頃付き合っていた。
あの時は流嘉からだったけど
俺が野球野球の毎日だったから流嘉を怒らせた。
俺は何とも言えず別れた。
こんな最低な俺を受け入れてくれる奴はやっぱりこいつだけだ。