密恋~貴方に触れたくて~
私の家からバイト先まで、歩いて10分位しかない

門限は最終電車

それが大学に入った時に、私と両親が約束した門限だった

綺羅みたいに同棲は無理って言うか、そんな
相手も居ないのに同棲なんて有り得ないけど、一人暮らしには憧れた

でも、私の父親は嫁に行くまでは一人暮らしなんて反対だって言ってた

別に過保護って訳じゃない

そうじゃないけど、娘は手放したくないのが父親の心境らしい

だけど、母親は社会人になったら一人暮らしをしても良いって言ってくれてる

自立するのに大賛成

手に職を持ちなさい

それが母の口癖だ

母は女子大を出て、直ぐにお見合いで父と結婚してしまった

後悔なんてしていないけど、働きたかったって言っていた

パートでもすれば?って言う私や、5歳上の兄の言葉に、お母さんは自分に自信がないからと言っていた

そんな母に、私は良く似ているらしい

だから、父と悠磨兄さんは私が心配なんだって言うんだけど、そんな心配が時々嫌になる事もある


「私も地元住人だよ♪
 だから帰宅の心配なし!!
 悠ちゃんは門限とかありそうだよねぇ~」

「一応、両親が最終電車までには帰宅しなさいって‥‥
 だから遅くても12時から1時までには帰らないと、父か兄が‥「悠ちゃんって、お兄さんがいるの?」

「はぃ
 5歳上なんですが、悠磨って兄がいますよ!!」

「私も兄貴がいるんだよね~
 悠ちゃんは5歳差か~
 私は3歳上の春樹って兄貴がいるよ!!
 他に兄弟はいる?」


テンションが高い美咲ちゃん

私は兄しかいないけど、美咲ちゃんには夏樹って名前の弟がいるって事を話してくれた

それから私達が向かったのはファミレスだった

仕事の事や、美咲ちゃんの恋の話まで色々と話してくれて、あっと言う間に時間は過ぎた


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