密恋~貴方に触れたくて~
そして高校を卒業した私が兄に連れて行かれたのは、兄の友達が美容師として働いている代官山にあるお洒落なSweet Rainbowって言う店だった

今まで校則で禁じられていたから、私の髪の毛は真っ黒なロング

それを器用な手さばきでカットし、Pink Brown の髪色に染め、揺る巻きパーマをかけてくれた

地味だった私が、一瞬にして変わった瞬間だった


「凄い‥‥
 これが私?」


鏡に映る自分の姿に物凄く驚いていると、満足そうに頷く兄と友達がいた

それから兄は買い物だっと言い、今までの服は全て処分

大学生なんだからと、今の私に似合うと思った服を沢山買ってくれた


「悠璃‥‥
 服を選ぶ時は、必ず女らしさを忘れるな!!
 柔らかいイメージが大事だ
 分かったか?」


柔らかいイメージ?

そう兄に言われても、あまり良く分からない

でも兄が選んでくれた服を見ながら、なんとなく自分に何が似合うのか分かったような気がした

赤や青などパステルカラーより、ベビーパウダー系の色が私には似合うらしい

それに、メークも徹底的に兄に仕込まれた

それだけじゃなく、兄の彼女にも仕込まれたのだった

そんな兄の彼女は兄より1つ年上の君塚菜々子さん

父の会社で、父の秘書をしている女性

凄く優しくて、私を妹のように可愛がってくれるお姉さん

菜々子さんのご両親も気さくな人達で、最早家族ぐるみでのお付き合いになっているの

あとは、いつ結婚するかって感じ‥‥

周りはいつだって待っているんだけど、当人同士は気にもせずに、今を楽しんでいるみたい

私は、菜々子さんが本当にお姉さんになってくれたらって思ってるんだけどな~

何で、二人は結婚しないんだろう?

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