密恋~貴方に触れたくて~
もう、そわそわとして落ち着かない

服装は乱れてない?

緊張でメイクが崩れてない?

あっ、今更トイレに行っても先輩は着てしまうかもしれない‥‥


「何円卓に座ってるんだよ
 こっちに来い!!」


背後から先輩の声が聞こえ、思わずビクッと飛び跳ねてしまった

やっぱり円卓は駄目だったんだ‥‥

でも、いきなりの対面席なんて心の準備が出来てないよ


「せ、先輩!!
 ちょっとお化粧室に行って来ます!!」


座席に置いた鞄をガッツリ掴むと、一目散にトイレに飛び出してしまった


はぁ~

やっぱり緊張しちゃうよ

先輩にとっては、女性とお茶をするなんて何でもない事なんだろうけで‥‥

あれ?

そう思った瞬間、何故だか胸がチクチクと痛む

それにドキドキ感より、モヤモヤした感情が気分をBlueに染められていく感じ

自分の言葉に傷付いてしまったって感じ?

は~

情けない顔

鏡に映る自分の表情を見て、またもや溜め息が出てしまった

トイレ長過ぎだって思うよね

早く出なきゃ‥‥

しっかりしろ!!

そう言い聞かし、私はトイレから出て先輩の席に向かったのだった


「アイスとホット、どっち飲む?」

「せ、先輩はどっちが良いですか?
 先輩の、す‥好きな方を選んで下さい」

「ん?
 なら悠璃ちゃんはアイスなっ!!」

「は、はいっ」


先輩は迷わずホットを選び、私にアイスコーヒーと一緒にミルクとガムシロップをくれたのだ

先輩、ブラックって言ってたもんね‥‥


「煙草吸って良いか?」

「は、はい
 お気になさらないで下さい」


うぅぅぅぅ~

緊張しちゃうよ~



< 35 / 46 >

この作品をシェア

pagetop