密恋~貴方に触れたくて~
だからショックなんか受けない

でも、先輩に嫌いって言われた一言は今でもはっきり心に残っている

初恋は実らない

よく、そんな事を聞くが本当だったんだ~

なぁ~んて強がってみても、本心では凄く辛くて毎晩嫌いだって言葉を胸に響かせながら涙を流してる

冷たい視線

先輩の視線を思い出すだけで、心が締め付けられるくらい悲しい

何で、そんなにまで嫌われたのか‥‥

その理由さえ分からない

多分、私の全てが嫌いなんだと思う



性格

その全てが‥‥

だったら何故、サークルなんかに誘ったの?

そう思ったけど、それはきっと綺羅が伊集院先輩の彼女だからだ

私はお零れに過ぎない

だから、意を決してサークルを辞めようと伊集院先輩に告げた

勿論綺羅にも謝った

でも、二人から駄目だって言われてしまった

一度も参加しないで辞めるなんて駄目だって‥‥


「悠璃‥‥
 あんた、合コンに行くって本当なの?」

「う、うん
 行ってみようかと思って‥‥」


帰宅の準備をしていた私の元に、綺羅が血相を変えてやって来た


「世間知らずの悠璃が合コンなんて‥‥
 辞めときなよ!!」


世間知らず‥‥か‥‥


「ねぇ~、綺羅は私の事をどんな女の子だと思う?」

「どんなって‥‥
 お嬢様で、世間知らずで、だから変な男に騙されそうで心配だよ
 それに人見知りが激しいし、ほっとけない感じ」

「やっぱり‥‥ね
 そんな風に見えるんだ~
 そんな自分が嫌なの!!
 自分を変える為に合コンに行って来るよ!!」

「はぁ?
 悠璃は悠璃でいいじゃん!!
 変わる必要ないよ
 確かに人見知りは治した方がいいと思うけど、危ない目にあってからじゃ遅いんだよ!!」


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